
山城 宏統

最新記事 by 山城 宏統 (全て見る)
- 忙しいあなたの健康管理に!20分で完結する“本物”の全身運動!! - 2025年5月22日
- 「運動は苦手…でも痩せたい!」そんなあなたに、20分で結果が出るEMS X-PRO - 2025年5月21日
- 間違いだらけの短期ダイエット。 正しく痩せる5つのポイント! - 2025年5月20日
目次
【はじめに】
血流制限トレーニング(BFR)と一口に言っても、実はその方法には大きく2つのタイプがあります。
それが「付け根を圧迫するタイプ(従来型)」と、「筋肉の中央=筋腹を圧迫するタイプ(筋腹圧迫型)」です。
最近では後者の筋腹圧迫型も一部の現場で見かけるようになってきましたが、両者は同じ“BFR”として扱って良いのでしょうか?
今回はこの2つの手法の違いを明確にしながら、本来のBFRがどちらなのか、なぜその違いが重要なのかを解説します。
【従来型:付け根圧迫タイプ(弊社取扱製品「VRC」など)】
腕や脚の付け根(上腕近位部、大腿近位部)を専用の空圧式カフなどで圧迫し、静脈血の還流を制限する方法です。
弊社が取り扱う『VRC』もこのタイプに該当し、安全性・効果・再現性を兼ね備えた高品質なBFR機器として広く活用されています。
この方法は、医療・学術の現場で長年研究されてきた標準的な手法であり、最もエビデンスが確立されています。
【筋腹圧迫型:筋肉の中央を締める新しい手法】
一方、筋腹圧迫型は、上腕二頭筋や大腿四頭筋の中央部分(筋腹)にバンドを巻きつけて圧迫する方法です。
この手法は従来型に比べて簡便であり、装着の違和感が少ないことから、一部のパーソナルトレーニングジムや美容系サロンなどでも採用されつつあります。
ただし、静脈還流の制限ではなく、筋肉そのものへの局所圧迫に近いため、**本来のBFRとは異なる**という点を理解しておくことが大切です。
【効果・エビデンスの違い】
従来型BFRは、数多くの臨床研究や実験で、筋肥大・筋力向上・ホルモン分泌・安全性に関する明確な結果が報告されています。
特に『VRC』のような専用機器を使えば、個別に適切な圧を設定でき、再現性の高いトレーニングが可能です。
筋腹圧迫型は一部の短期的なパフォーマンス向上(ジャンプ力など)に関する研究は存在するものの、長期的な筋肥大や筋力への影響、安全性の評価はまだ不十分であり、信頼性に欠けると言わざるを得ません。
【まとめ】
・BFRには「付け根圧迫」と「筋腹圧迫」の2タイプがある
・従来型(付け根圧迫)は科学的エビデンスが豊富で、安全性と効果が実証されている
・筋腹圧迫型は新しい手法であり、現時点では“BFRの代替”として扱うには慎重さが必要
・本来のBFRは、付け根圧迫によって静脈還流を制限する方法である
次回は、それぞれの筋肥大・筋力向上効果の違いをさらに詳しく掘り下げていきます。