山城 宏統
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加齢と共に人間の身体には不具合が出てきます。
その中で運動器に不具合が出るものを運動器疾患といいます。
運動器とは、筋肉や骨、関節、神経などの総称です。
代表的な運動疾患には、骨粗鬆症による骨折、サルコペニア、変形性膝関節症や変形性股関節症などの変性疾患などがあります。
それではひとつひとつ解説していきます。
目次
①骨粗鬆症(こつそしょうしょう)
骨粗鬆症とは、加齢に伴って骨の密度(みつど)が減って骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気をいいます。
骨は、一見すると動きのない静止した組織(そしき)に見えますが、実は古い骨が血管に吸収され新しい骨が作られています。
骨の吸収は、破骨細胞(はこつさいぼう)によって、骨の形成は骨芽細胞(こつがさいぼう)によって営まれ、生理的状態では両者は空間的・量的にバランスがとれています。しかし、このバランスが崩れると骨粗鬆症が発症してしまいます。
骨粗松症には、原発性(げんぱつせい)骨粗鬆症と続発性(ぞくはつせい)骨粗鬆症があります。原発性骨粗鬆症には、閉経後骨粗鬆症(女性ホルモンの低下により閉経となった女性に起こる骨粗鬆症)と加齢性骨粗鬆症(男性を含めた高齢者に起こる骨粗しょう症)の2つがあります。続発性骨粗鬆症とは関節リウマチなど他の疾患に伴っておきる骨粗鬆症をいいます。
また、長期のステロイドの服用も骨粗鬆症を引き起こす可能性があるといわれています。
骨粗鬆症による骨折は、股関節(こかんせつ)や腰骨、肩、手首に多く発生します。
一般的にヒトの骨量は、20歳代をピークに徐々に減少していきます。
骨を丈夫にするためには、カルシウムをとることが必要ですが、それと同じくらい運動が大切になります。
なぜ運動が大切かというと、運動により骨に力がかかると骨に弱いマイナスの電気が発生し、カルシウムを呼び寄せるからです。
また、運動は骨の血液の流れを良くし、骨をつくる細胞の働きを活発にします。
運動の効用はもうひとつあります。それは運動によって体の筋肉がきたえられ、身のこなしがよくなると、転びにくくなり、骨折の防止にもつながるからです。
②サルコペニア
筋肉を表すラテン語:サルコと減少や喪失を表すペディアを組み合わせて作られた医学用語である。
老化に伴って生じる筋力低下や筋量減少をサルコペニアといいます。
高齢者では、食欲低下やタンパク質摂取量(せっしゅりょう)の低下など食事制限が最も大きな要因と考えられます。
筋肉を減らさないような適度な運動と栄養バランスのとれた食事が重要となるのです。
③変性疾患
変性疾患とは、軟骨の変性を基盤として発生する関節の障害をいいます。
変性疾患には、変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)や変形性股関節症(へんけいせいこかんせつしょう)、変形性脊椎症(へんけいせいせきついしょう)などがあります。
これらは関節の痛みや可動域制限、腫脹(しゅちょう)、変形が主な症状です。
原因としては体重の増加、筋力不足、繰り返す関節へのストレス、加齢による骨軟骨代謝の変化などが変性を助長するといわれています。
特に、変性疾患は一度なると元に戻らないことがあります。
原因はさまざまですが、人間の身体は加齢とともに衰退していくのは避けては通れません。
しかし衰退を遅らせることはできます。
そのために大切になってくるのが「予防と対策」なのです。
運動器疾患になってからどう治療しようと考えるのも大切ですが、まずはならないために努めることが必要です。
運動器疾患になりにくい身体にするための予防と対策をご紹介します。
有効的だといわれているのは「スクワット」です。
スクワットをすることで膝周り、股関節周りの筋肉を鍛えることができ関節を守ることができます。
コツは
「つま先が膝より前に出ない」
「お尻を後ろに突き出す」
「胸を張って目線を上げる」
などに注意して行ってみてください。
そうすることで下半身を強化し、高齢者の転倒防止にも繋がります。
是非チャレンジしてみてください。
まとめ
年を重ねていくにつれ多くの方が運動器に何らかの症状を訴えます。
痛みが出てから早急な治療がもちろん必要となりますが、まずは痛みの出にくい体を目指しましょう。
痛みの原因は様々です。
何か身体でお困りの方はまずはご相談ください。